津軽三味線 前撥について その2

【サウンドハウス】べっ甲風津軽バチ

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前回の記事公開後、SNS上で流派によって違いがあるようなので改めて考察してみました。

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撥の持ち方を見直す

まず、『指を糸に当てる派』の方の意見の中に『指を移動させる』と言う話がありましたので、撥の持ち方から再検証します。

YouTubeや書籍など、色々と確認しましたが『津軽三味線』の場合は大きく2タイプの持ち方に分かれる様です。

詳細は藤井先生の動画で説明されていますので説明は割愛します。

2タイプの持ち方の共通点は親指の位置です。

親指の先からおおよそ1cm程度撥先を出す。そして、指先半分ほどを撥外に出す。

この2点は私の見た情報では全て共通しています。(長唄などの他の三味線との違いでもあります。)

ちなみに私の持ち方は藤井先生に近い形です。そこから持つ力(力は入れていませんが)の方向やバランスを考えていくと親指は革面に対して押す方向ではなく。撥の側面に対しての方向になるのではないかと考えられます。(私は現在はそうしています。)

Kyle Abbott先生の動画でChristopher Tookさんが身体の構造からの分析(多分)をされているのですが、英語はわかりませんが多分そんな話をしていると思われます。

まぁ、持ち方は様々ですが、流派に所属されている方は先生が言われる通りでよろしいと思います。

ギターの世界でもピックの持ち方やピッキングは時代やプレイヤーで変わっています。そして、『これが正しい!』と言うのは今現在でもありません。

現状の『津軽三味線』の状況って80年代のHR/HM系ギターの状況に似た混沌とした感じを面白く感じます。

理想的には『求める音』が出せて、『リズム感を出しやすい』ですが、プレイヤーによってはどちらかに極端に偏ったり、『音』や『リズム』を多少犠牲にしても『速さ』に特化したり…私自身はプラス『身体に負担を掛けない』(怪我をしにくい)も重要視しています。ので、まだまだ本文が結論だとは思っていません。

少なくとも過去の楽器やスポーツ経験から言える事は『安定したフォーム』と『脱力』が最大ポイントです。

と、若干脱線しながらここまで書いて気がついたのですが、

『指を糸に当てない派』はそもそも、その音を欲していないのでは無いかと?

親指と糸との関係

まぁ、共通項は『親指の位置』は間違いないと仮定して、その場合、糸との関係を見てみます。

前撥のときは撥の開き面は糸に対してほぼ直角になると思います。そうすると『撥の持ち方』で言うところの親指の位置であれば、必然的に糸に当たるのではないか?

開き面の角度を変えると(極端な図ですが)

真ん中は『後撥』(特に1の糸)はこの傾向になり親指は当たりません。

右は『ダメ』と書きましたが手首の角度を変えて才尻を上げると親指は当たらず『トレモロ』の形がこれに近いかと思います。(私は未だに苦手です。)

(参考動画)

(軌道修正)

となると、『指を糸に当てない派』の中には意識していないだけで『実は当たっている。』って事もありえるのかなぁ?

もうちょっと前撥の音に意識してCDなど聞き直してみたくなりました。

親指を当てる位置

前回、神谷茂良先生はハーモニクスを出す場所を『30のツボ』とされています。と書きましたが

具体的に何処?って事ですが

弦長(上駒から駒)の1/2が10のツボ、その半分 駒から1/4が20のツボ、その半分 駒から1/8が30のツボです。弦長が80cmだと仮定すると駒から10cmの場所になります。

思ったより手前ですが、実際には親指が当たる位置ですから、撥先は指先から1cmm出ていて、親指の糸に当たる位置は指先から1cmとすると、撥先の位置は駒から12cmになります。

大体、胴の枠内側を狙うとその辺りになリます。

『前撥』については、もっといろいろな意見を聞きたいので、またSNSなどでよろしくお願いします。

サウンドハウス

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