『スリ』はギターで言う『スライド』、『ユリ』は『ビブラート』、『ユスリ』は津軽三味線独特かな? 『ユリ』『ユスリ』はロック系ギタリストにはちょっと難関かもしれません。そして、これこそが『津軽三味線』な感じの大きな部分を占める奏法に感じます。
スリ
『スライド』です。ただし、フレットのあるギターと違って音の変化は『チョーキング』や『アーミング』『ネックベンディング by Jake E. Lee』の様に繋がった変化になります。
ギターでも『スライド』がうまく出来ない!って話は聞いたことがないので特に説明はいらないかと思いますが、押さえて音を出した後、棹面から指を離さずに次の音に指を滑らせるだけです。
移動するタイミングと移動スピードでニュアンスが変わってきますので、焦って動かさないことが大事です。
上記のように譜面上に表される『スリ』の他に、譜面上表されない『スリ』も存在します。
頭の音が任意の音からスライドされて出す場合や最後の音をスライドさせる場合です。もちろん、譜面によっては書かれているかも知れませんが、音や先生の手の動きを参考にしてください。
ユリ
『ビブラート』ですがロック系ギタリストにはちょっとした難関なのです。
ロック系ギタリスト全てでは無いのですが、基本的に『チョーキング系ビブラート』を多用します。ってか私も含めて、それしか使わないって人も多いのでは無いでしょうか?
ギタリストには『クラシックのビブラート』って言えばわかってもらえると思いますが、三味線の『ユリ』はそれです。
『ユリ』は譜面上では表現されていません。と言うのも、ほとんどの音に対して『癖』の様に大小の『ユリ』を使います。
その為、左手が揺れていないと『素人っぽく』見えてしまいます。
↑これが『ユリ』の無い音。
『ユリ』があるとこんな感じ!
それでロック系ギタリストにはちょっとした難関って話は下の以前の記事を読んでください。
基本は押さえた指の指先を支点にして左右に揺らす。で良いのだけれども、実際には『スリ』の『振り幅が小さい版』になっていることが多いです。
コツについては藤井黎元先生にご登場頂いちゃいます。
『ユリ』は付け方次第では『毒』にも『薬』にもなります。『薬』になれば『個性』に繋がりますのでこれからも研究したい奏法です。
『ユリ』が『個性』『キャラクター?』にまで昇華している佐藤通弘先生
ユスリ
『ユスリ』は津軽三味線独特かな?と言いましたが、『ユリ』の応用でタイミングが独特で、別個の奏法となっています。『ユリ』同様に譜面には表されません。
『タゥタゥタゥタゥ』って感じなんだけど、実は私、現時点で完全にマスター出来ておりません。
よく先生には『そこ!逆!』って言われています。
今回、この記事を作成するに当たり理論的に見直しています。違っていたらご指摘頂きたく、どうぞよろしくお願いします。
上の音はギターの『アーミング(アーム・ダウン』で表現したのですが…タイミング的には下の様になります。間違いないでしょうか?左端が撥打ちのタイミングです。
『ユスリ』については正解が分かり次第、加筆しますね。
次回は『基本奏法編』最終回になります。
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