三味線についてはわからないことだらけです。
たまたま、『吾妻さわり』について気がついたこと。知ったこと。が重なりましたので記事にしてみました。
昔から
最近、三味線関係で特にソソられた事。『三味線亀屋』さんのブログ記事
三味線コラム-No.253 ◯◯が付いている胴に皮を張ります。(三味線亀ちゃん)
明治38年頃、長唄の大先生が『さわり』の為にこんな工夫をされていたなんて…
研究心が湧いてきたので
吉川英史先生著『三味線の美学と芸大邦楽科誕生秘話』を入手しました。
『さわり』に関する記述もかなり多いです。
特に明治25,6年頃、『さわり』の研究が活発に行われたようです。
『吾妻さわり』?『東さわり』?
ずーっと『東さわり』だと思っていました。
『三味線の美学と芸大邦楽科誕生秘話』を読んでいたら、『吾妻さわり』が正しいじゃないですか…
しかも、明治時代に特許出願されていたんですよ。
上記写真は『音楽雑誌』明治26年9月号及び10月号に掲載された発売広告だそうです。
『吾妻さわり』の他、『大阪さわり』『都さわり』なども有ったようです。
そう言えば…
以前、五所川原の『津軽三味線会館』に行った時、展示室に白川軍八郎先生の使ってた三味線があって、それが太棹の『義太夫三味線』に金属丸棒の『吾妻さわり』が付けられたものでした。
すぐに『義太夫三味線』と金属丸棒の『吾妻さわり』が付いた三味線をヤフオクで入手、作ってみた事を思い出しました。資金不足でまだ革を張っていませんが…
『糸擦れ』だったんだ!
『吾妻さわり』で以前から気になっていたことが有って…
ネット上で三味線の写真を見ていると、結構な割合で『吾妻さわり』の糸が当たる部分が三角溝に削られているのです。
「もしかすると、『サワリ』の付きが良くなる改造なのか…そのうち、やってみよう!」と思っていましたが、やらなくて良かった様です。
また、亀屋さんのブログ記事で教えていただきました。
三味線コラム-No.255 さわりが上手く付かなくなったら。(三味線亀ちゃん)
しかし、三味線のメンテナンスしていない人、多すぎない?駄目だよ!
オークションで落札
ヤフオクはかなりの頻度でチェックしています。
『三味線』『撥』はもちろん、貴重な書籍、アナログレコードなど関連品も含めて見ています。
『吾妻さわり』単品で出品が有ったので、メンテナンス用にと落札。
すぐに届いたので見てみると…
『さわり』部分に金属板が埋め込まれている…初めて見ました。
こうなると俄然気になります。早速、1号機に移植開始!
若干、大きさに差がありましたので少々加工します。
糸が古いのままなのに、かなり『さわり』の付きが良いぞ!
ついでに改造
ついでだったので…
以前、糸のテンションについて記事を書きました。
その後、ずーっと1の糸巻きの下に2の糸を潜らせていました。
前回失敗したテンションバー改造のリベンジです。
テンションバーをさらに1本追加して
2本のテンションバーに2の糸を掛けます。
かなりいい感じだぞ…
アレ?ちょっと待てよ…
テンションが上がるって事は
調弦を上げたときに切れやすくなる…
ん…?
結局、糸の太さを太くした時と問題は一緒か?
所詮は『音の好み』と『プレイアビリティ』のバランス イタチごっこから抜けられないのか?
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