みなさんのツイートを拝見していたら、譜面に関して同様の意見をお持ちの方が多いようなので、やろうと思っていたことの一つを前倒ししてやってみようかと思います。
三味線文化譜
そう言えば、前回の記事で『吾妻さわり』が『特許』だった話をしましたが、『文化譜』は『実用新案』だった様な記事を何処かで見たのですが…何処だったかな?
明治42年坂上ヨウ(後の四世杵家彌七)先生が新渡戸稲造博士の知遇を得て、三絃楽譜を考案(これが三味線文化譜)→多分、これを出版するにあたり出版社 邦楽社さんかな?が『実用新案』を申請した。ってことかな?
文化譜については以前、『津軽三味線入門』で記事にしているのでこちらを参照ください。
文化譜の欠点
三味線文化譜は『手習い』文化の『習い事 三味線』として、『手』を覚える意味では非常に画期的です。三味線の最大の特徴でもある『リアルタイムに対応するキー変更』にも問題なく対応出来ます。
しかしながら、残念なことに我々多くの人は『西洋音楽』で育ってしまっている為、音程及びリズムが初見でイメージ出来ない事に対する違和感。これが最大の欠点と思われます。
当然ながら、西洋音楽においても譜面だけで全てが演奏できる訳ではありませんので、『どちらが優れている』などという論議は無用・無意味です。
学ぶ側の人が入りやすければ、どの方法を選択しても構わないと思います。
実際に私のような『西洋音楽・楽器』からの転向組も多いこと。
また『西洋音楽・楽器』との共演などが多くなっている状況は『津軽三味線』と言う楽器としてのポテンシャルから考えれば当然と思います。
似て非なるもの『TAB譜』
楽譜は所謂、音楽における共通言語です。
ギターでは五線譜と併記される『TAB(タブ)譜』というものがあります。
押さえるフレット番号(三味線では『ツボ』)で記されていますから、『文化譜』とほとんど変わりありません。
以前、『TuxGuitar』というTAB譜作成ソフトをご紹介しました。
スキルがあれば、このソフトをモディファイして三味線用にしたいところですが…
LilyPond
実は『TuxGuitar』のベースになっているオープン ソースの楽譜作成プログラムがあります。
それが『LilyPond』です。
兎に角、きれいな譜面を作成することに特化していますが、残念なことに『LilyPond』自体は『コード入力』なため、プログラムを記述するレベルのスキルが必要です。
こんな感じ!これじゃ効率が悪すぎです。
でも、こんな譜面が印刷できます。同時にMIDIファイルもできます。
試しに作った譜面とMIDIファイルを置いておきます。
ちなみにこのサンプルは『TuxGuitar』で譜面を入力、それを『エクスポート LilyPond』。
LilyPond形式のテキストファイル『*.ly』が作成されます。
そのファイルをテキストエディタでオマジナイ記述して、『LilyPond』でコンパイルしました。
フロントエンドアプリケーション
『LilyPond』の『コード』を作成するためのソフトを作ろうと思います。
基本的には自分で使うために作成します。しかし、皆さんにも使っていただけるようにこちらで無料公開はします。
とは言いましてもプログラム作成はプロではありませんので過度の期待はしないでください。
また、あくまでの自分用ですので、完成時期の催促や細かい仕様要求はご遠慮ください。
作成前の今ならご要望にお答えできるかもしれませんのでコメント下さい。
本当は誰か作ってくれる人いれば助かる!
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