津軽三味線 豆知識 その7 『勘減りの正体』

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『勘減りの正体』などと仰々しいタイトルですが…最近気がつくことがあったので記事にします。

そもそも『勘減り』とは…弾いているうちに棹面(指板)のツボ(勘所)が減った状態(削れた状態)の事ですが、棹は紅木と言う非常に硬質な木、糸は絹や樹脂系 そんなに削れるのか?『3の糸』は爪を立てるので、わからないでもないけど…単純に考えて疑問でした。

メインの三味線をメンテナンスに出している間、サブの三味線を2週間ほど使っていた時、この三味線はほとんど使っていませんでしたので棹面は非常にキレイだったのですが、気がつくと所謂『勘減り』の現象が見られました。

『勘減り』の写真をググってみても同じような位置です。確かによく使うツボ周辺ではあるのですが、10時間程度の練習で削れる訳はありません。

紅木は鋸や鉋、ノミ、ドリルなど刃物で切ろうと思っても非常に硬いので大変だし、刃物も傷みます。しかし、棹面などスクレイパーの様なもので薄く削ろうとすると以外にも簡単に削れます。そんな変わった特性があることは薄々気がついてはいましたが、それにしても…

しばらく観察していて気がつくことがありました。

それは『ハードケース』(またか!)の紐で固定する箇所周辺であるということ。紐で縛った時、棹面に糸が触れます。その周辺は非常に近接した状態です。その状態で自動車などで移動する時に振動で擦れる!

(今回はハードケースそのものの問題とは言いませんが!)このメカニズムなら何となく納得ができます。

確かにメッチャ練習する人や昔(昔は紅木より柔らかい木だったのでは?)は言われる通りの『勘減り』だったのでしょう!でも、現在では『実は!』なのではないでしょうか?

まぁ、これも仮説に過ぎませんので、とりあえず私はそれに対する対策は実施し始めました。

棹面と糸の間に厚紙を挟むだけですけどね。やって悪影響はないのでこれで行きます。

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