ほぼ毎日ヤフオクで三味線関連の新着チェックをしております。ある日、気になる商品を見てしまった!『杵屋弥之介 考案 三味線 調子合せ器』
ん?何のこと?とりあえずページを確認してみた。
商品説明→写真に写っているモノはすべてでございます。専門外の為、商品の状態についてご心配の方はご入札をご遠慮ください。ノークレームノーリターンにてお願い致します。
さっぱりわからない…が、気になる!
まずは調べてみよう。『杵屋弥之介』『特許出願中』『三味線調子合せ器』
『杵屋弥之介』
おぉ~っ、青柳譜を考案した先生だ!
しかし、『三味線調子合せ器』については記載がないな…
特許・実用新案申請について調べてみたが古すぎて情報がない。
普段なら写真で大体の検討はつくのだが、今回はさっぱりイメージできない…
ん~
ん~
ん~?
買ってみるか!
無事スタート価格\1,000で落札(入札1だけどね)→手元に届きました。
ん~
ん~
ん~?
やっぱりわからない!
再度、ググってみても手がかりなし…と思っていたら、
四代目杵屋彌之介さん…さらに調べていると
十代目杵屋彌十郎先生が初代杵屋彌之介先生の御子息で四代目杵屋彌之介先生はお孫さんか!
ダメ元
『お問い合わせ』で本件を伺ってみた。
すると数日後、四代目杵屋彌之介先生からメールでご返事を頂きました。
やった!
十代目杵屋彌十郎先生が覚えてらっしゃった様で
棹の裏側から竿を挟むようにして、上についてる爪で一の糸の3(文化譜の4)の勘所を押さえて、二の糸の音が同じ音になったら、又爪で二の糸の7(文化譜の6)を押さえて音を出して、3の糸の音を同じにするという方法だそうです。
なるほど~そう言うことか!十代目杵屋彌十郎先生、四代目杵屋彌之介先生ありがとうございます。
しかし、太棹しか持っていない私は実際に使えない…
ん…使ってみたい!
ん…
買ってみるか!
ヤフオクで革の破れていない細棹を『調子合せ器』と同じく\1,000で落札!
入手後、節々を調整して完成!早速、使ってみた。
まず、#マークが刻印されている板を伸ばして先端を乳袋根元(1のツボ)に合わせて
本体を棹にクリップする。
青い爪(6のツボ)を回して『1の糸』を押さえた状態で『2の糸』を合わせる。
『2の糸』があったら、白い爪(4のツボ)を回して『2の糸』を押さえた状態で『3の糸』を合わせる。
『2上がり』の完成!
同様に『本調子』は白爪→青爪、『3下がり』は白爪→白爪で調弦OK!
わかってしまえば単純なことですが、これを考えて更に製品として形にした初代杵屋彌之介先生は凄いです!尊敬します。
実用性はともかく、良い買い物したと思ってしまうのは『技術屋さんの性』なのでしょうか?
あっ、そう言えば、『細棹』触ってみて気がついた事あったので、気が向いたら記事にします。
それではまた…
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