津軽三味線入門【準備編】-4 必要なもの

【サウンドハウス】べっ甲風津軽バチ

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このブログは津軽三味線を既にやられているか。『これからやってみたい。』と思われている方を想定しています。『これからやってみたい。』と思われている方でこの記事をお読みいただいてるという事はもう心は決まっていることでしょう。『さぁ!始めましょう!』

第1のハードルです。まずは必要なものを揃えましょう。

ここで注意点をひとつだけ、所属する教室、流派によっては細かい指定がある場合もあるようですので(うちは無いですが…)教室選びの際、確認しておく必要があります。後で買い直すのは最悪ですからね!

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三味線

これがなくては始まりません。とは言っても最近では各教室や三味線屋さんでレンタルなどありますので、まずはそれらを活用するのも良いと思います。続ける決意があれば、できるだけ早く『自分の三味線』を持つことを強くオススメします。

私の周りでもレンタルから『自分の三味線』に変えた途端、練習の気合が変わって急に上達した方もいます。

購入方法はまた次回の記事にしますが、ここではまず必要なものをおさらいします。

三味線本体

『津軽三味線』を準備頂きたいところですが、練習だけならメーカー等で出している『初心者用津軽三味線セット』や中棹の『民謡用』などの『なんちゃって津軽三味線』でも良いと思います。(オススメはしません。)

本体付属の金具類

通常、本体に付属していますので特に準備する必要は有りませんが、オークション等でジャンク品を購入してしまった場合、破損していたり、付いていなかったりしますので参考まで

上駒

福林(座金 )

リンドウ金物

東さわり

購入及び取り付けは三味線屋さんに相談してください。

近くに三味線屋さんが無い。(配送でも対応してくれます。)や『自力で何とかする。』って方は(私ね!)

日本和楽器製造株式会社(にちわ)さん  http://www.nichiwagakki.co.jp/ に相談するか。

撥道(Bachido)さん  https://ja.bachido.com/store/hardware-parts で購入できます。

もしくは部品取り用のジャンク品を購入する。(これも私ね!)

にちわさんのサイトには部品価格や標準工賃なども記載されていますので参考にどうぞ!

三味線屋さんから購入すれば張ってありますが、オークション購入では破れていたり、緩んでいたりしているのが殆どです。

『津軽三味線』は通常『犬皮』を使用しています。近年、人工皮革も良くなっています。

私は断然、小松屋さんのリプル押しです。 http://www.s-ripples.co.jp/

特に流派や先生からの縛りがなければオススメです。

糸巻き

これも通常は本体に付属しています 。黒檀、象牙、アクリル等様々な材質のものがありますが、黒檀製が滑りづらいので良いと思います。

糸巻き単品を新品で購入すると仕込作業が必要ですので仕込作業込みで三味線屋さんにお願いしてください。

また、糸巻きの順番が流派によって違いますので、糸を通す穴も開け直す必要があるかも…

中古で購入した場合、三味線屋さんからの購入ならば調整してあると思いますが、オークションなどでの購入では調整が必要な場合が多いです。自力で調整できない訳ではありませんが、三味線屋さんにお願いしたほうが無難です。(当ブログでは自力でなんとかする記事が多いですが…)

自力でなんとかする方は中古で複数セット購入しておくと良いです。

音緒

消耗品です。新品や高級品は音が違います。(私はハード音緒派ですので関係ないですが…)

サイズが津軽・大・中の三種類ありますが、津軽では大きすぎるので、大(地唄用)を使います。

色は『胴掛け』や『天神カバー』などと合わせて個性が出せる部分ですのでお好みでどうぞ!ただし、『ゴールド』『シルバー』系は『糸が切れやすい。』らしく、三味線屋さんによっては取り扱いをやめているようです。

消耗品でも有り、音の違いが大きく出ます。同じ商品でもバラツキがある場合もあります。音の響きが悪い時『駒』を変えただけで良くなることも多いです。

材質・形状・サイズなど様々です。購入する場合、糸道の加工も必要です。(糸道加工は糸道幅を指定するとサービスでやってもらえます。)

最初はどれを購入していいかわからないでしょうから、ちょっと高価ですがこちらをオススメします。

これも消耗品。音やプレイアビリティに影響します。本来、三味線は全て『絹糸』でしたが、『津軽三味線』では激しく叩きつける奏法なので細い糸が切れやすく、そのため『ナイロン糸』や『テトロン糸』を使用します。

一般的に1の糸は『絹糸』、2の糸は『絹糸』『テトロン糸』『ナイロン糸』、3の糸は『ナイロン糸』が多いと思われます。2の糸の好みが分かれるようです。

『音の好み』と『糸の耐久性』のバランスで『絹糸は音が良い!』に反論を見たことは有りません。

糸は材質の違いのほか、太さの違いがあります。糸の太さ表示は各メーカー共通で『15-2』『12-3』の様に表示されています。『ハイフン(-)』の前の数字は太さを表し、数字が大きいほど太くなります。『ハイフン(-)』の後ろの数字は糸の番号です。

一般的に糸が太ければ『音が太い。』『テンションが強い。』 細ければ『音が繊細。』『タッチが柔らかい。』と言った特徴になると思います。

通販で購入するなら横浜の優宝さんがお安いかと思います。 http://www.you-4.net/index.htm

胴掛け 天神カバー

音緒と共に数少ない個性を出せる場所です。好きなものを選んでください。『津軽三味線』の場合、胴のサイズは5分大ですので『津軽三味線用』を選べばいいです。

津軽塗りは素敵ですね!

最近はメタリックやマジョーラなどもありますし、

作家さんがリクエストでオリジナルな塗装をしてくれたり… http://www.you-4.net/sakuraba-doukake.htm  ねぶた絵カッコいい!

私のように『無地』で購入してオリジナル塗装もいかが? http://www.you-4.net/doukake.htm

金属粉入塗料『テイクイン ステンレスコート スーパーブライト』で塗装後、研磨して、その後に『GスミスS シャイニーブルー(ステンレス用)』でブルーイング(腐食させた)してみました。

ブルーイングしないと↓こんな感じです。

あっ!胴掛け紐も忘れずに!100均ショップなどで好きな色の革紐(別に革でなくても良い。)なんか選べば良いです。

撥皮

撥の当たる箇所に保護用に革を重ねて貼ります。『津軽三味線』は長方形です。(半円ではない。)

犬皮のものは糊で貼り付けます。

シールタイプもあります。これで問題有りません。

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胴張りゴム

滑り止めのゴムです。革を張り替えたときに貰えることが多いです。

貼り方はこちらを参照→ https://item.rakuten.co.jp/morinoya-wagakki/10000161/#10000161

さあ、これも難関ですね!

材質や大きさ、硬さなど様々な要素があります。

まず材質ですが可能であれば鼈甲を選びたいところです。しかし、高価!

撥付け(ギターで言うピッキングの事)の練度によっては、開き(先端 平らな面の寸法の事)の好みや硬さの好みも変わってきます。

教室などで先生や先輩の撥を見せてもらって決めたりするのもいいと思います。

安価なプラ撥から始めるのも良いですが、割れやすい。しなり難いので手首を痛めやすい。特に初心者は『撥の握り(特に小指)』と『手首を曲げる。』を意識しすぎて余計な力が入るので手首を痛めやすいと思います。

ここでは敢えて失敗覚悟でオークション入手はどうでしょう!複数本所有してみるとわかることがあります。

サイズの目安は開き(8.5cm~9.5cm)、長さは中指先から手首ぐらい(大体は20cm弱でしょう。)撥の横から見て撥先と手元のつなぎに太さが有る。できれば鼈甲部分が手元奥まで入り込んでいる。(鼈甲箇所が大きい。)

複数本入手したら練習用撥として、是非↓の改造に挑戦してみてください。

小指を意識しないだけでもかなり感覚が変わってきます。

指掛(指スリ)

三味線は糸が3本しかありませんので、必然的に縦方向(弦に対するスライド方向)の動きが多くなります。

さらに左手親指はギターのようにネック裏に置いたり、6弦側で握ったりはしません。ほぼフリー状態!

そのために、『指掛』というものを親指と人差指に装着します。

お気に入りは↓

つや布巾

別に専用のものでなくても良いです。楽器はいつも綺麗にしておきましょう!(って、私のギターホコリまみれだよ!)

有ったほうが良いもの

ここまでは絶対に必要なものでしたが、ここからは必要であれば準備してください。

革を保護するもの

人工皮革(リプルなど)では不要です。犬皮の場合は湿度変化をできるだけ抑える必要があります。

胴袋、ビニル袋、乾燥剤、桐胴板など

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どこまで必要で、どうすればベストなのか?私にはわかりません。

ただし、革保護に限らず、楽器全般として温度・湿度変化できるだけを抑える事は大切なことです。

移動の際、必要なもの

移動手段や条件に応じてケースは必要になります。

犬皮の場合、ケース中に長袋にも入れていますね!

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『三つ折りケース』 http://www.you-4.net/mitsuore-kaban.htm を使う場合は『三つ折袋』も必要ですし、 https://www.wagakki-ichiba.com/fuzoku20095.html

※『三つ折りケース』がどうしても必要な場面は有るようですが、通常で使用すると枘が痩せてしまったり、最悪折ってしまう可能性が大きくなりますので、普段使いではオススメしません。

『仮継ぎ』も有ったほうが良いです。『仮継ぎ』は三味線屋さんに作ってもらいます。

無い場合は『枘(ホゾ)』を守るためにダンボールやエアクッションで『枘ガード』を作ってください。

ハードケースについて注意点があります。↓の記事参照

※『ソフトケース』も昨年、先生が電車内で倒して棹を折ってしまった。

調弦に必要なもの

教室では先生の音に合わせるので使わないけど、普段から正確な音程を身につけるためには調子笛やチューナーは必要だと思います。

専用のものは

別に専用のものである必要はありません。

その他

重複するものもありますが、以前の記事を参照ください。

※無許可でリンクしている箇所があります。問題等ございましたらご連絡ください。

次回は『三味線を購入する。』について

サウンドハウス

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